ジュエリー職人「久場啓司」
2017年-2020年までに行った実績件数 |
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初めまして、1 MIND JEWELRYショップオーナーの久場啓司(クバヒロシ)と申します。
現在、結婚指輪専門店を沖縄県宜野湾市の自宅兼店舗で製造・販売しております。
このホームページへたどり着いたあなたは、きっと結婚指輪を探している方かジュエリーに関心のある方だと思います。
「1 MIND JEWELRYはどんなお店なのか?」「どんな人がやっているのか?」を私の今までの経緯を振り返って紹介させていただきたいと思います。
長文ですが、ご関心のある方は読み進めていただけると幸いです。
私の生まれは沖縄県です。
沖縄市工業高校卒業と同時に沖縄を離れ本土愛知県で鉄筋工の仕事に就きした。
ですがその後、一瞬で(約1年)帰郷を果たし(笑)それからはここ沖縄で様々なお仕事に携わってきました。
結婚式場のスタッフ、鮮魚小売、スーパーの青果、ステーキ屋の厨房、健康食品販売、工場の撤去作業など、同時に仕事を掛け持ち天職を探し続けていました。
しかし、どれも長続きせずに転々としている中で、アクセサリー製作・販売だけは二十歳の頃から勤めて気づけば7年勤務していました。
思えば私は幼少の頃から絵を描いたり、ものづくりが好きなのはずっと変わらない事でもあり、手作りアクセサリーを作って人に喜ばれ感謝されたり時間を忘れて取り組める喜びは自分に向く職業だとこのころ認識し始めました。
「いつか自分でお店を持ちたい!」という気持ちもふつふつと湧き上がっていく中、本格的な技術を学びたいという思いが芽生えていきました。
【2006年 某有名宝石店に入社】
本格的にジュエリーの製作を一から学び下積み時代が始まりました。
研磨、修理、造形、金属加工、接客、マーケティング、仕入れ、訓練指導、技能士免許取得と14年間、ジュエリーに関する様々な事を経験させていただきました。
そんな沢山の経験をさせていただく中で、次第に結婚指輪に関心を寄せていきました。
そして転機だったのが、1級貴金属装身具製作技能士の免許取得でした。(厚生労働省認定の国家資格です。)
毎年一回、行われる試験は、実技と学科の両方を受かって合格となります。当初、この職業に携わって10年目に入り挑んだ挑戦でもあります。
沖縄では、技能士は存在しておらず、試験の情報はなかなか得られず何もわからないまま一年目は試験に挑みましたが、学科は合格するも実技試験で不合格となりました…。
そしてさらに、次の年の試験でも結果を残すことはできませんでした。
実際にこの結果を受けて、肌で感じた事、その答えは2年目で明確になりました。
練習不足は当然ながら、この試験に関しての情報や心構えや取り組み方などが欠けていたという事です。
実技の内容は一枚の板から寸法通りに切り出し、パーツを作り上げ、一つ一つ溶接、最後に石を留めて仕上げて行く課題。
指定された製図を元に課題を完成させて始めて採点となり、7時間で作り上げなければ失格となります。
寸法0.1ミリ許容でオーバーすると減点。全体の見た目や削り粉の量など審査委員が厳しくチェックし点数をつけていきます。
毎回試験が終わり落ちるたびに、なぜ落ちたのか原因をネットで調べたり、周りに聞いてみたりしましたが、答えは出ずに途方に暮れていました…。
その体験が心底悔しくて、2年目で強く合格を意識し始める様になりました。
そんな中、救いの手を差し伸べてくれた人物が現れたんです。
私のブログを見て下さりコメントをくれたその人は県外の1級技能士の職人でした。
その方の交わす言葉一つ一つに明確な答えがあり、今まで疑問に思っていた事がすべて解消されていきました。
そんな事で奇跡の出会いが起き、そこから一気に状況が一変。本当の意味での技能試験への取り組みを開始したんです!
まずはいつでも練習できる環境が必要だったので、工具や練習材料を揃える所から始まりました。
12月から約8ヶ月間、かけた時間は245時間以上。
仕事と、子育ての合間を縫っての練習。
早朝出勤前、寝る前、休日、できるだけそこに時間を費やしました。
練習の間は時間を記録。
1つの課題をあげるごとに、寸法や時間をチェックして改善点を見つけていきました。
当初2ヶ月間はある程度、作業が安定するまで毎日朝5時に起きて必死に練習しました。
最初はふと思い立って取り組み出した技能試験は、悔しさを原動力に次第に違う感情に変わっていきました。
試験を取り組む中で周りの配慮や、先輩が私にかけた時間や労力を無駄させたくない、ガッカリさせたら申し訳ないという思いと、今回の試験は不思議と一人でやっている感じでは無い感情になり今回の試験は絶対に外せない勝負として、プレッシャーの中での挑戦へと変わっていきました。
自分の為だけでは無く、人の為に強い力が働く事を感じる瞬間でもありました。
そして、スーツケースに工具一式(15キロ)を詰め込んでいざ東京へ。
練習の成果をこの日(7時間)に全力を出し切りました。
そしてこの年の1級貴金属装身具製作技能試験は無事に終了しました。
東京での受験者28人、中7人が合格。
その中に私もようやく入る事ができたんです。
【2018年 念願の国家資格取得】
この試験を通して、仕事への向き合い方や時間の使い方、協力や応援をしてくれた家族、先輩職人、会社のみんな、恩師に、色々な場面でサポートしてもらいこの資格を取得した経緯は、多くの気づきと学びを得ることができました。
この様な沢山の経験を通していく中で自信もつき始め、あの頃の「自分でお店を持ちたい!」という夢に少し近づいていきました。
【2019年ものづくりマイスター認定】
自分のブランドを立ち上げ作品を少しずつ製作しながら県内のアクセサリーショップに作品を置いてもらったり、ハンドメイドの手作り販売サイトに作品を出品など、自分にできる事からはじめて行きました。
そして軌道に乗り始めた2020年、本格的に独立に向けて動き出しました。
【2020年職業訓練指導員資格取得】
いよいよ独立の準備がスタートできると思いきや新型コロナウイルスが徐々に広まり初め世界中が大パニックになっていきました。
街からは人がいなくなり実店舗は壊滅状態…。
ですが、独立の計画を諦めかけていた最中、ネット関連で消費が盛んになる現象が起き、その購買意欲は、私の作品にも影響を与えてくれました。
今までやっていたネット販売が好調となったのです。
この事で、奇しくも実績を上げる事が出来て一度は諦めていた独立は再びチャンスを迎えました。
そして2021年、自宅兼店舗として結婚指輪専門店をオープンする事ができました。
社会人になり様々な職業をする中で一度は忘れていた『好きな事』。
幼少の頃から絵を描いたりものづくりが好きで自分の得意性を生かして人に喜ばれる事がしたいという想いは、ジュエリー職人と言う形で実現する事ができたんです。
ここまでの経緯を振り返り遠回りの様で全てに意味があった様に思えます。
バラバラに思える出来事、点と点は最後には一つに繋がりました。
これからも人との繋がりや出来事を大切にし、ものづくりを通して幸せを与えられる職人を目指していきたいと思います。
最後に、1 MIND JEWELRYの紹介文をここまでお読みになった方へ、長文にもかかわらず読み進めていただいて誠にありがとうございます。
ここまで、沢山の人に助けられ支えられて来たからこそ、今の自分があります。
こんな短い文で言い表す事はできませんが、今までお世話になった方へ心から感謝を申し上げます。
そして、これからもお客様にお役に立てる職人として喜ばれる商品やサービスをご提案させていただきます。
『1 MIND JEWELRY -あなたの心をカタチに- 』
代表 久場啓司
2021年3月1日